打撲・捻挫
打撲・捻挫
打撲とは、外力により皮膚やその下の筋、脂肪、血管などが損傷を受けた状態です。筋肉組織のあいだに出血や炎症がおこります。「打ち身」と呼称されることもあります。傷は伴うこともあれば(打撲傷といいます)、伴わない場合もあります。受傷したときの対処法も部位によって違い、特に頭や目といったところに衝撃をうけると、より重症な症状になる可能性もあるため注意が必要です。
「捻挫」は、関節の損傷のことで、不自然な方向に外力が加わることで生じます。程度の軽いものは、病院を受診しなくても自然に治りますが、痛みがひかない、腫れがひどい場合などは病院の受診をおすすめします。本来、関節には一定の運動範囲がありますが、その範囲を越える無理な力が加わって曲げられたり伸ばされたりした結果、関節を構成する靭帯などの成分が損傷して起こります。
打撲したところには、内出血が起きているため皮膚の変色があらわれます。
最初は青紫色であることが多いですが、時間が経つにつれて茶色、黄色、緑色などに変化していきます。
打撲・捻挫の予防には運動前後のストレッチが重要です。ストレッチすることで、靭帯や筋肉の伸縮性と高めるとともに、関節の可動域が広がり、捻挫の予防につながります。痛みを感じない程度に行うことが必要です。
打撲・捻挫をした場合は「RICE」処置が有効です
Rest(安静):患部の動かさないことで安静にします。
Icing(冷却): 炎症を抑えるために冷やすことが必要です
Copression(圧迫):出血や腫れをふせぐため、包帯やテーピングで圧迫して固定します
Elevation(患部の挙上):心臓より高い位置に患部をおき、出血や腫れをふせぎます
このような場合は、靭帯損傷、骨折などが疑われます。ギプスによる固定、手術が必要な場合がありますので、クリニックを受診してください
このような場合は、脳出血、血胸、気胸、腹部臓器損傷の有無を確かめるために精密検査が必要な場合があります。救急対応している総合病院の受診をおすすめします。
打撲の中でも、とりわけ頭部打撲には注意が必要です。
いずれか1つでもある場合は、脳出血等の可能性があり、致命的な事態につながってしまうケースもあります。また、これらの症状は受傷後1.2日経過してから遅れて発症する場合もあります。
特に小さなお子さんでは、症状がわかりにくこともあり、頭部打撲から1.2日は目を離さない、なるべく安静にするといったことが大切です。万が一これらの症状を認めた場合は、ただちに救急要請をし、2次救急医療機関を受診してください(当院では対応できません)
これらの症状があるときは、眼球自体に損傷を受けている可能性があります。危険な状態になりやすいため、眼科専門医のもとで早めに受診してください。(当院で対応できません)直接ではないものの、目の周りに衝撃を受けた場合も注意が必要です。目の周りには眼窩とよばれる骨の部分があり、衝撃を受けると、その奥の眼神経管という薄い骨が骨折するケースがあります。眼神経管が骨折すると、その破片で目の神経が傷つき、視力に影響をおよぼすこともあります。