エクオールについて
エクオールについて
エクオールは大豆イソフラボンが腸内細菌により分解されて産生する物質です。
女性ホルモンであるエストロゲンと分子構造が類似しており、女性ホルモン活性があるとされています。40‐60代の女性では女性ホルモン産生量が急激に減少してくることにより、様々な疾患が生じることがあり、エクオールによりこの急激な変化を緩和することが期待されます。体内で、エクオールを腸内でつくることができるのは日本人の50%程度とされます。エクオールを産生できるかどうかは「エクオール検査」で調べることができます。エクオール産生能のあるかたは、大豆製品を摂取することで女性ホルモンの低下をカバーできますが、エクオールが産生できないかたはサプリメントとしてエクオールを内服することが必要になります。
エストロゲンが低下する産後や更年期に手足のしびれ、関節痛、朝のこわばりが出現した才には、エストロゲンを補うことでこれらの症状が緩和される可能性があります
いわゆる更年期障害でほてり、のぼせ、発汗などがある場合は、保険適応でエストロゲン補充療法が可能ですが、エストロゲン補充療法では、エストロゲン過剰による乳癌や子宮体癌のリスクがあるため、黄体ホルモンを併せて処方するなど注意が必要になります。
エクオールはエストロゲンと違い、乳癌や子宮体癌などの報告もなく、比較的安全に内服することが可能です。保険適応された薬ではなく、サプリメントとして販売されています。
手足のしびれはリウマチなどの全身疾患の可能性があるため、医師の診察をうけてからエクオールの内服することをおすすめします。また、すべての疾患がエクオールで治るわけではなく、経過観察しながら内服していくことが必要です。