便秘|いまがわ外科クリニック|都島駅の内科・外科・整形外科・肛門科・形成外科・美容診療・消化器内科

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便秘

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便秘とは

「本来体外へ排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態」と定義されています。
「お通じの回数が少ない」のが便秘と思われるかもしれませんが、たとえ便の回数が少なくても「便が硬い」「腹部膨満感」「残便感」といった症状がなければ便秘とはいいません。

消化のメカニズム

食事を摂取すると、食道→胃→十二指腸→小腸→大腸→直腸(肛門)の順で流れていきます。食べたものが肛門からでてくるまでには1日から3日ほどかかります。
消化管にはそれぞれ以下のような役割があります。

:胃液で固形の食べ物をドロドロにし、胃酸で殺菌をする役割があります。また、腸へ一気に食べ物が流れると血糖が急激にあがりますので、胃で食べ物を蓄えておいて少しずつ腸へ流す役割も担っています。

十二指腸、小腸:十二指腸より消化液がでて、小腸で栄養を吸収します

大腸:結腸に入ってきた便はまだ液体の状態であり、大腸で水分を吸収します

直腸(肛門):固形になった便を貯留し、排出する役割があります

便秘の原因

便秘は消化のメカニズムのうち、大腸または直腸(肛門)で問題が起き発生します。

①大腸でのトラブル

大腸で便の通過時間が長く、水分を吸収しすぎてしまい便硬になります。便の硬さの指標として「ブリストルスケール」を用いますが、1と2が便秘に該当します。
大腸でのトラブルには、大腸そのものに病気がある「器質性」と大腸の見た目には問題はないが動きに問題がある「機能性」に分類されます。

器質性:大腸癌、巨大結腸症(長年の刺激性下剤乱用などにより、腸がブヨブヨに)
機能性:ストレス(過敏性腸症候群も含まれる)、薬の副作用(抗精神病薬やパーキンソン病治療薬)、糖尿病やうつ病などが原因

②直腸や肛門での排出に問題がある状態

便意を感じにくい、便が出しにくい、スッキリしないなど

便秘の治療

まずは大腸癌など、器質的な問題がないか診断することが重要です。
このような問題がなければ、食事内容や内服薬、運動、排便姿勢等の治療を行い便秘の改善を図ります。

①生活習慣や食事の見直し

運動を行い、水分摂取を心がけることが大切です。食物繊維については、水溶性食物繊維 と 不溶性食物繊維 の2種類があり、便秘の種類により摂取すべきものが異なります(間違えると逆効果になる)ので注意が必要です。

②内服薬

刺激性下剤と非刺激性下剤があります。

刺激性下剤

刺激性下剤はセンナ、ビザコジル(コーラック)、大黄などがあります。服薬当初はスッキリした感じが得られますが、常用していると効果が乏しくなってきます。この状態で内服量を増やしていくと、大腸が伸びてきったゴムのようになってしまい、人工肛門造設が必要になってしまうケースもあり注意が必要です。使うなら、頓服で週に2回程度使用をおすすめしております。

非刺激性下剤(浸透圧下剤など)

代表的なものが酸化マグネシウムになります。安全性が高く、長期投与も可能です。腎機能障害のある方ではマグネシウムの蓄積に注意が必要です。非刺激性下剤には長らくマグネシウムしかない状態でしたが、最近では小腸に作用して腸管内の水分をふやすリナクロチド(リンゼス)やルピプロストン(アミティーザ)、小腸での脂肪の吸収を抑えて便を柔らかくするエロピキシパッド(グーフィス)などより効果的な薬も登場しており、クリニックでのみ投薬が可能です。

③排便姿勢

和式便所の際の排便姿勢が理想です。この姿勢になることで、骨盤内の直腸がまっすぐにのびて便がスッキリと出るようになります。最近では和式便所をあまりみかけなくなりましたが、洋式便所に踏み台を設置することで和式便所の姿勢を取ることができます。100均などで売られている折りたたみの脚立(高さ約20cm)のものなどが場所も取らずにおすすめです。