ばね指
ばね指
指を曲げる屈筋腱に発生する腱鞘炎で、指の曲げ伸ばしが滑らかに行えず、ばねのようにガクガクする(弾発現象)と呼ばれることからばね指と呼ばれます。母指や中指・環指で多くみられますが、どの指にもなりえます。中年女性に多く、更年期における女性ホルモンの急激な減少が発症に関与しているといわれますが、糖尿病、透析、手指の使い過ぎなども原因となります。
起床時は顔や上半身がむくんでいるとおもいますが、指の腱や腱鞘もむくむため日中よりも症状が強くでるのも特徴です
指の曲げ伸ばしを確かめます。多くの症例で症状を認める指の付け根の肥厚した靭帯を触れることができます。超音波検査を行い、腱鞘の肥厚の有無、ガングリオンなどの病変が併存していないかを確かめます。
使い過ぎが一因となるため、原因となりうる運動、仕事を制限するか、装具などを用いて安静にします
腱鞘内にステロイド注射を行います。ステロイド注射は数週間かけて効果を発揮し、腱の肥厚が改善すると指の動きがスムーズになります。ただし、ステロイド注射を繰り返し行うと、腱が脆くなるため注意が必要です。
手のひらに部分麻酔を行い、皮膚を1-2cmほど切開します。
切開部から腱鞘を切開したのち、腱がスムーズに動くのを確かめます
皮膚切開部を閉じて終了します(所要時間は1つの指で約10分ほどです。)