下痢|消化器病専門医が診療|大阪市都島区のいまがわ外科クリニック

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下痢

下痢|消化器病専門医が診療|大阪市都島区のいまがわ外科クリニック

下痢とは

下痢とは、大便中の水分が過剰に増加した状態を指します。便の性状を示すブリストルスケールでは、
6:軽度の下痢(泥状便)
7:重度の下痢(水様便)
と定義されています。

ブリストルスケール図

下痢の持続期間による分類

  • 急性下痢:数日間で治まる一過性の下痢
  • 慢性下痢:1か月以上続く下痢

下痢の原因による分類

①分泌性下痢

ウイルスや細菌が出す毒素により、腸の細胞から水分が過剰に分泌されるタイプです。
代表例:急性胃腸炎(ウイルス、食中毒(毒素型))など

②炎症性下痢

腸管に炎症が起こり、血液中の水分やたんぱくが腸内へ漏れ出します。腹痛や発熱、血便・粘液便を伴うことがしばしばです。
代表例:炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)、急性胃腸炎など

③浸透圧性下痢

大腸で吸収されない物質が腸に残ることで、水分が引き込まれて起こる下痢です。

  • 例1)甘味料(ソルビトール・マンニトール)を含むガムや飴の過剰摂取
  • 例2)大腸カメラ前の下剤(腸管洗浄液)

④蠕動(ぜんどう)亢進による下痢

腸の動き(蠕動運動)が速すぎると、腸内で水分を吸収する時間が足りず下痢になります。
ストレスや過敏性腸症候群などでみられます。

下痢で病院を受診すべき症状

次のような場合は、自己判断せず医療機関を受診してください。

  • 食事や水分が摂れない
  • 今までにない激しい下痢
  • 血便・黒色便が出る
  • 発熱や嘔吐を伴う
  • 排便後も腹痛が続く
  • 3〜4日以上症状が改善しない、または悪化している
  • 口の渇き・尿量減少・ふらつきなどの脱水症状がある

家庭でできる下痢の対処法

腸を休ませること(腸管安静)が基本です。

食事

inゼリーやおかゆ、パンなどの消化の良い食事を少量ずつ。麺類は消化が悪いため控えましょう。

水分補給

経口補水液(OS-1など)を1日1000〜1500mLを目安に摂取します。

注意点:スポーツドリンクは糖分が高く、かえって下痢を悪化させることがあります。体調が悪いときは無理をせず、早めの受診をおすすめします。

下痢の治療法

急性下痢の場合

腸管安静と補液

経口補水液で脱水を防ぎます。重度の場合は入院して点滴治療を行います。

薬物療法

  • 収斂薬(タンニン酸アルブミンなど):腸粘膜を保護
  • 整腸剤:下痢で失われた善玉菌を補います
  • 止痢薬(ロペミン、リン酸コデインなど):腸の動きを抑制

※止痢薬については急性胃腸炎では毒素の排出を妨げるため使用を控えます

慢性下痢の場合

原因に応じた治療が必要となります

  • 過敏性腸症候群(IBS):止痢薬、ポリフル(吸着剤)、セレキノン(蠕動調整薬)など
  • 炎症性腸疾患:5-ASA製剤など
  • 消化器外科手術後:止痢薬、消化酵素

当院で行う検査

  • 問診・触診:腹膜刺激症状(手術適応)があるかを確認
  • 便検査:細菌・ウイルス・潜血反応
  • 血液検査:炎症や脱水の有無を評価
  • 超音波検査:腹部臓器(胆のう・腸・膵臓など)の確認
  • 胃カメラ検査:慢性下痢や胃腸炎を繰り返す場合に実施

当院は消化器外科・消化器病専門医が在籍し、腹痛・下痢症状の原因を丁寧に診断します。