ほくろ・色素性母斑|いまがわ外科クリニック|大阪市都島区の内科・外科・整形外科・肛門科・形成外科・美容診療・消化器内科

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ほくろ(色素性母斑)

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ほくろとは

ほくろは医学的には「色素性母斑」「単純黒子」とよばれます

皮膚は表面にある表皮とその下にある真皮からなっていますが、表皮には皮膚表面を守る表皮細胞(ケラチノサイト)とメラニンを作る色素細胞(メラノサイト)からなります。色素細胞が増殖し、メラニンが一箇所に集中してしまうことでほくろができます。
以下の2つの種類があります

・単純黒子 色素細胞が増殖したもの
・色素性母斑 発生の過程で色素細胞に分化できなかった母斑細胞が増殖したもの

単純黒子は特に症状もなく、基本的には治療は不要ですが、見た目が気になる場合は手術によって切り取ります。
色素性母斑は小さなものは悪性化することはあまりありませんが、巨大色素性母斑は悪性化する可能性があるともいわれているため、適切な観察や治療が必要です。

悪性腫瘍との鑑別

ほくろは基本的に治療は不要ですが、悪性腫瘍との鑑別が重要です。
以下のような場合は悪性腫瘍の可能性がありますので、受診をおすすめします

・急にできた
・大きくなった
・形状や色が変わった
※足の裏や手のひらのほくろが悪性化しやすいと言われることがありますが、頻度は高くありません。

ほくろと間違いやすい皮膚の悪性腫瘍

悪性黒色腫(メラノーマ)

ほくろ治療に際して最も注意すべき疾患です。悪性黒色腫は、メラノサイトという細胞が癌化して発生する悪性腫瘍です。人種差があり、白人では頻度の高い疾患ですが、日本人は10万人あたり1~2人の希少がんとされています。多くは褐色~黒色の色素斑や腫瘤として見られ、良性のほくろとの区別が重要です。一般的に非対称で不規則な形、病変境界の不明瞭さ、色調の濃淡差、大きさがやや大きい、表面が隆起しているなど良性のほくろといえない所見を有していることが多く、これらを総合的に診断します。まれに色素の少ない赤色調の病変があり、診断が非常に難しい場合があります。

基底細胞癌

最も多い悪性腫瘍で紫外線照射に関係があり、表皮の基底細胞や毛包を構成する細胞から発病する皮膚癌です。そのためほくろと間違われることも多いようです。不整形で色調も不均一、表面が汚いなどから判断します。皮膚癌の中でも最も発生数が多い癌で、はっきりした原因は不明ですが、紫外線・外傷・放射線・やけどのあと(熱傷瘢痕)が発症の原因となることがあります。
まれに色素を持たない、赤みのある色調を呈する病変として見られることもあります。
高齢者の眼瞼や鼻など顔面によく発生しますが、体表のどこにでも発生することがあります。転移することは極めてまれとされています。

ダーモスコピーによる術前検査

悪性腫瘍を疑う所見の有無で治療方針が大きく変わるため、治療を行う前に診察と必要あればダーモスコピーという特殊な拡大鏡で診断します。

ほくろができる原因

ほくろができる原因には以下のようなものがあります。ほくろを増やさないようにするにはこれらの原因を1つずつ取り除くことが重要です

紫外線

強い紫外線を浴び続けることによって、ほくろができやすくなります。肌は紫外線を浴びるとメラノサイトがメラニンを作り出し、その過程で何らかの刺激を受けると、ほくろができます。 紫外線が強いのは夏ですが、曇っていても、冬でも紫外線は降り注いでいるため、ほくろを防ぐには年間を通して紫外線対策が必要です。ほくろができないように、日焼け止めクリームを適度に塗ったり、つばの広い帽子を被ったり、紫外線対策用の日傘を選ぶなどして、紫外線を極力浴びないようにすることが大切です。

加齢

加齢によるターンオーバーの遅れも原因のひとつとして挙げられます。ターンオーバーとは、肌の代謝サイクルのことで、約6週間のサイクルで表皮の最下層である基底層から上へ上へと皮膚細胞が押し上げられ、やがて古い角質や垢となって剥がれ落ちます。ターンオーバーは、個人差はあり、加齢とともに周期は遅くなってしまいます。肌の代謝サイクルが遅くなることで、メラニンが排出されにくくなり、ほくろが増えてしまうことがあります。

体質

体質は、ほくろのできやすさに大きく影響しているとされています。体質によって、生まれつきほくろが多い方や幼少期・思春期にほくろが増える方もいます。また、紫外線対策をしていても、女性の中にはほくろができやすい方がおり、女性ホルモンが影響している可能性があります。
女性ホルモンの一つであるプロゲステロンが多く分泌されると、メラニンも多く作られるようになります。特に生理前や妊娠、出産時はプロゲステロンの分泌が活発になり、メラニンが作られ、ほくろができてしまいます。女性ホルモンのバランスを取り戻すためには、心身を休めることを心がけたり、大豆を中心とした食事を意識したりすることが大切です。

外的な刺激

肌はメイクやスキンケアの際に強い刺激を受けると、メラノサイトがメラニンを作りやすくなり、ほくろができることがあります。そのため、衣服や下着、靴による擦れや圧迫など、肌を強くこすったり、引っ張ったりすると、メラニン色素が多く分泌されます。
メイクやスキンケアの際は、肌に刺激を与えないように、優しくお手入れをすることが大切です。

生活習慣

生活習慣や食生活が乱れると、新陳代謝やホルモンの乱れにつながります。
睡眠不足、偏った食生活、過度のストレスを受けた生活を続けていると、ほくろができやすくなります。そのため、栄養バランスの整った食事をとり、夜12時までには眠るようにして、ストレスを溜めないようにすることが大切です。

ほくろの治療

当院では、ほくろの場所、種類、深さ、大きさに応じて適切な治療を提案します。
主な治療はRFナイフによる治療です。切除手術の場合は必ず病理検査を行い、万が一の見逃しを防いでいます。