生活習慣病。メタボ。メタボリックシンドローム|大阪市都島区の内科・外科・整形外科・肛門科・形成外科・美容診療・消化器内科

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生活習慣病

生活習慣病。メタボ。メタボリックシンドローム|大阪市都島区の内科・外科・整形外科・肛門科・形成外科・美容診療・消化器内科

生活習慣病とは

生活習慣病とは、運動不足や過剰なカロリー摂取により内臓脂肪が増大し、それに伴い高血圧、高脂血症、糖尿病が発症する病態を指します。これらが進行すると、血管内皮障害や動脈硬化を引き起こし、最終的には心筋梗塞や脳梗塞などの心血管疾患につながります。運動不足や過剰なカロリー摂取が発端となることから「生活習慣病」と呼ばれ、医学的には「メタボリックシンドローム」ともいいます。

血管内皮障害と動脈硬化

血管内皮障害とは、血管の内側を覆う細胞が損傷を受ける状態を指します。血管内皮は、血管の収縮・拡張、血栓形成の防御、免疫機能にも関与しています。高血圧、高脂血症、高血糖、喫煙、ストレスなどにより血管内皮が損傷すると、動脈硬化が進行し、心筋梗塞や脳梗塞、動脈瘤などの心血管疾患を引き起こします。

内臓脂肪の過剰が悪影響を及ぼす理由

内臓脂肪が過剰になると、遊離脂肪酸が増加し、高脂血症を引き起こします。また、脂肪細胞からは悪玉アディポカインが分泌され、血圧上昇やインスリン抵抗性の増大(糖の代謝が悪化すること)を招きます。これにより高血圧、糖尿病が発症します。結果として血管内皮が損傷され、動脈硬化が進行します。
※アディポカインとは、脂肪細胞から分泌される生理活性物質の総称です。アディポネクチンやレプチンなどの「善玉アディポカイン」は、抗炎症作用やインスリン感受性の向上、動脈硬化抑制、脂肪の分解を促進します。一方、遊離脂肪酸やTNFαは「悪玉アディポカイン」とされ、内臓脂肪が増えるとその分泌量が増加します。

メタボリックシンドロームの診断基準

腹囲

男性85cm以上、女性90cm以上

以下の3項目のうち2つ以上に該当するとメタボリックシンドローム、1つに該当すると予備軍と診断される
  • 高血糖
  • 高血圧
  • 脂質異常

頸動脈エコーによる動脈硬化の評価

頸動脈エコーでは、首を走行する頸動脈の壁の厚さを超音波で測定し、動脈硬化の進行度を評価します。
外来で比較的簡単に検査が可能で当院でも検査が可能です(保険診療)

  • 頸動脈の血管壁の厚さ(IMT)が1.1mm以上で動脈硬化ありと判断されます。
  • 無症候性頸動脈狭窄(自覚症状のない狭窄)がある場合、狭窄が50%以上になると脳梗塞のリスクが高まるため、抗血小板薬の使用や、重度の場合は頸動脈内膜剥離術の検討が必要となります。

メタボリックシンドロームの治療

基本は運動療法と食事療法であり、最も効果的です。

生活習慣を改善するには強い意志が必要で、実際にはなかなか難しいことも多いです。「それほど食べていないのに体重が増える」とおっしゃる方もいますが、体重が増加するということはカロリー摂取が過剰である証拠です。食事記録をつける(最近ではアプリも活用可能)と、知らないうちにカロリーを過剰摂取していることが分かる場合がよくあります。 生活習慣の改善が難しく、長期間コントロールができない場合、血管のダメージが進行し、動脈硬化が進んでしまいます。そのため、薬物療法を併用しながら血圧・血糖・脂質を管理し、徐々に生活習慣を改善することで、最終的に薬を減らしていくことが可能になります。
治療の目的は、単に血圧や血糖を下げることではなく、将来的な心筋梗塞や脳梗塞のリスクを低減することにあります。これを理解し、長期的な視点で治療に取り組むことが重要です。