外科
外科
けがなどをしたときにどの診療科にいくか、皆さん迷われることと思います。「外科」はけがやできものなどの治療を幅広く診療しているところが多く、皮膚表面をきれいに治す専門科は皮膚科や形成外科、けがに伴う打撲や捻挫・骨折の専門は整形外科が対応することが一般的です。当院では「外科」としてご家庭で対応できないすり傷や切り傷、やけどの治療を行っておりますし、できもの・いぼ・巻き爪など形成外科的疾患から、けがに伴う打撲や捻挫・骨折などの整形外科的疾患まで幅広く対応していますのでお気軽にご相談ください。なお、交通事故による外傷治療は基本的に行っておりません。あらかじめご了承ください
創傷とはいわゆる「けが」のことです。「けが」はセルフケアで治ることも多いですが、病院への受診が必要なこともあります。
セルフケアのポイント
洗浄がしっかりとできていれば消毒は不要です。病院でも10年ほど前までは消毒を行うことも一般的でしたが、現在ではあまり行っていないと思われます。消毒液により線維芽細胞など傷を治すための細胞も障害されるため、逆に治癒が遅くなる可能性があります。さらに消毒液を使うことで、余計に傷が痛くなります。オロナイン軟膏等にも殺菌成分が含まれており、使用時には注意が必要です。
キズパワーパッドなどのドレッシング剤は防水性や粘着力も強く便利ですが、屋外での擦り傷などで使用すると感染を助長させたり、創部からの滲出液が多い場合はこまめに交換しないと創部が白くふやけてしまいかえって治癒が遅れることがあります。家庭で簡単にできる処置は創部をシャワーで洗浄し、ワセリンを少量ガーゼに塗りあてることです。ガーゼが汚れるたびに交換は必要ですが、簡単ですが間違いの少ない処置になります。
創部を綺麗に早く、きれいに治す為には感染コントロールと創部を適度な湿度に保つことが重要です。迷われた場合は病院の受診をお勧めします
病院受診の目安
傷が深い場合や汚い場合は、色素沈着や感染、破傷風のリスクがありますので、洗浄処置や抗生剤内服、破傷風ワクチン投与が必要です。また、縫合処置が必要なこともあります。
熱傷とはいわゆる「やけど」のことです。軽いやけどであれば、自然治癒することもありますが、重症なやけどでは痛みを感じなくなりますので、痛くないからといって安心はできません。少しでも不安があれば受診することをお勧めします。広範囲のやけどでは入院加療が必要なこともありますので、提携医療機関にご紹介させていただきます。
病院受診の目安
皮膚良性腫瘍としては粉瘤(アテローム)、脂肪種などが頻度として多くみられます。塗り薬で治ることは少ないので、治すには切除が必要です。良性腫瘍であれば日常生活するうえで気にならなければ切除せずに経過観察ですみますが、以下のような場合は受診が必要です
病院受診の目安
腫瘍が急速に増大している場合は悪性腫瘍との鑑別が必要になります。また、痛みがあり腫れている場合は感染している可能性があり、切開排膿などの処置が必要です
いわゆる「おでき」といわれる毛穴の感染です。周囲にひろがると「よう」「せつ」と名前が変わります。膿がたまった状態になったものを「膿瘍」、膿みはたまっていないが手足などが赤く腫れて、熱を持った状態のことを「蜂窩織炎」とよび、抗生物質の内服や切開排膿が必要です。細菌の種類によっては急速に進行し命にかかわることもあり注意が必要です。
足の爪に変形や痛みを起こしている場合「巻き爪(彎曲爪)」といわれます。
さらに、巻き爪に炎症が加わった状態を「陥入爪(かんにゅうそう)」
細菌感染がみられるものは「爪囲炎」と呼びます
巻き爪の原因には、爪の切り方の問題、サイズの合わない靴を履くことなどによる外的圧迫、水虫(爪白癬)などがあげれらます。巻き爪の治療では、原因を取り除くことが必要です。また、巻き爪に対する矯正治療としてはマルホ製の「巻き爪マイスター」を用いた診療を行っています。
陥入爪に対しては、テーピング等の指導を行い、爪を切らずに炎症を抑える「ガタ―法」を用いた陥入爪手術も行っております。
「外科」では部分抜爪をされるケースも多いとは思われますが、なるべく抜爪をしないように心がけております
とげやガラス片などの異物がささり、チクチクした感じがとれないことがあると思います。
異物がそのままだと、肉がもりあがってきたりすることもあります。
超音波検査やレントゲン装置で異物の有無を確認のうえ、異物除去を行っています