
抗体検査
抗体検査
いまがわ外科クリニックでは、予防接種やワクチン接種で必要となる抗体検査を行っています。血中の抗体価を調べることで、特定のウイルスや細菌にたいする免疫があるかどうかを判断します。風疹抗体検査など一部の検査は行政からの助成を受けられる可能性があります。詳細は料金表をご参照ください。
抗体には以下の2つの作用があります:
①侵入防御: 体内に侵入したウイルスや細菌の表面を取り囲み、動けなくします。
②免疫応答の促進: 侵入部位に免疫細胞(好中球、マクロファージ、キラーT細胞など)を集め、ウイルスや細菌を攻撃させます。
抗体はリンパ球の一種であるB細胞によって作られます。病原体に対して特異的な抗体が作られるため、初感染時には時間がかかりますが、再感染時には迅速に抗体が産生されます。
ワクチン(予防接種)は、事前に体内に抗体を作らせ、ウイルスや細菌に曝露した際に速やかに免疫反応を起こし、発症や重症化を防ぐものです。
血中の抗体には5種類ありますが、主にIgGというタイプの抗体の量(抗体価)を調べることで、ウイルスに対する免疫の有無を確認します。
いずれも当院で実施可能です。料金については料金表を参照してください。
医療関係者のためのワクチンガイドライン第3版、日本環境感染学会、2020 参照
①感染力が強い
②成人で感染した場合に重症化のリスクがある
③感染者数がある程度存在する
④ワクチンが存在し、かつ長期間(十年程度)の効果が期待できる
麻疹や風疹は空気感染するため感染力が強く、水痘や流行性耳下腺炎は成人で初感染すると重症化しやすいです。また、妊婦が水痘に感染すると先天性水痘症候群のリスクがあり、男性成人が流行性耳下腺炎になると睾丸炎を発症し男性不妊のリスクがあります。一方、ポリオや日本脳炎など感染者がほとんどいないものや、インフルエンザやコロナウイルスなど遺伝子が頻繁に変異するためワクチン効果期間が短いものは、抗体検査の対象となることが少ないです。また、帯状疱疹は抗体価に関係なく発症しますので、ワクチン接種に際して抗体検査は行いません。
医療機関では感染リスク管理のため、実習や就職前にウイルス抗体検査(麻疹、風疹、おたくふかぜ、水痘)、肝炎ウイルス抗体検査を求められることがあります。当院では各種候愛検査、抗体が陰性であったときのワクチン接種も可能です。
対象:大阪府民で妊娠を希望する女性と配偶者・同居者、妊婦の配偶者・同居者 が対象となります
風しんは、風しんウイルスによって引き起こされる急性の風しんウイルスによっておこる急性の発疹性感染症で、風しんへの免疫がない集団において、1人の風しん患者から5~7人にうつす強い感染力を有します。風しんウイルスの感染経路は、飛沫感染で、ヒトからヒトへ感染が伝播します。また、風しんに対する免疫が不十分な妊娠20週頃までの妊婦が風しんウイルスに感染すると、先天性風しん症候群の子どもが生まれてくる可能性が高くなります。先天性風しん症候群では難聴や白内障、先天性心疾患や発達の遅れ等を認めることがあります。妊娠中の女性は予防接種が受けられないため、夫や同居家族を含めてワクチンによる予防が重要になります。
ワクチン接種が必要な場合は結果説明時にワクチン在庫があれば接種可能です。