発熱外来
発熱外来
当院は感染症法に基づく「医療措置協定」を大阪府と締結しており、新型コロナウイルス感染症等にたいして「発熱外来」を開設しています。発熱外来は通常診療時間内でおこなっていますが、院内感染対策のため一般外来とは診察室を分離して診療しております。なお、発熱外来につきましては原則予約制とさせていただき、院内の混雑状況によっては院内で待機いただけない場合があります。感染拡大防止のためご協力をお願いします。
風邪症状を伴う患者さんの場合は、インフルエンザ・コロナウイルス同時抗原検査を実施しています。結果は10分ほどで判明します。抗原検査キットは多岐にわたりますが、検査キットによっては鼻腔をぬぐう綿棒が太く苦痛を伴いますが、当院ではさまざまな検査キットのなかからなるべく細い綿棒を採用し、できるかぎり苦痛を少なく検査するようにしております。また、インフルエンザも同時に検出可能なため、検査回数も少なくてすみます。
当院ではミズホメディー社製「スマートジーン」を導入し、コロナウイルスのPCR検査が施行可能です。結果は60分ほどで判明します。基礎疾患をお持ちのかたは重症化予防のためには抗ウイルス薬の投与が望ましいですが、感染が強く疑われにもかかわらず抗原検査で陰性などにPCR検査を行います。
院内感染対策のため、発熱患者さんは診察室を分けて診療しております。診察室内にはHEPAフィルターを設置するとともに、待合には空間除菌装置「ジアイーノ」を設置、また、院内ではすべての患者さんにマスク着用をお願いしております。
発熱外来ではおもにインフルエンザ感染症やCOVID19(コロナウイルス感染症)、上気道炎(いわゆる風邪)を診察することになりますが、風邪ではない発熱が臨床上問題となります。当院では、抗原検査等でインフルエンザ感染症やCOVID19(コロナウイルス感染症)、風邪が否定的となった場合には、院内で引き続き採血(即時に結果は判明)・尿検査・レントゲンやエコー等の検査を行い、入院を要するような緊急疾患がないかを適切に判断するよう努力しております
コロナウイルスは昔から風邪を引き起こすウイルスとして一般的でしたが、遺伝子変異によりSARS、MERS、COVID-19などパンデミック(爆発的感染拡大)をもたらすことがあり問題となります。結核や麻疹(はしか)では空気感染といって、発症者と同じ空間にいることで感染しますが、コロナウイルスではエアロゾル感染といって空気感染よりは感染力が劣るものの、いわゆる「3密」の環境で感染してしまいます。コロナウイルス感染症の症状は発熱と風邪症状が主ですが、味覚障害、下痢などの消化器症状を引き起こすことがあります。基礎疾患のある患者さんでは重症化しやすいため、早期の抗ウイルス薬使用が必要です。重症度(血中酸素飽和度)と臨床症状は乖離することもあるため、パルスオキシメーターを使用して重症度を判断することも必要です。当院ではパルスオキシメーターの貸し出しも行っております。
インフルエンザウイルスによる急性感染症です。人口の5-10%が毎年感染するとされます。
インフルエンザウイルスにはA型からD型までありますが(内部タンパク構造で分類します A型B型はRNA 7分節、C型D型は8分節) このうち臨床で問題となるのはA型とB型です
感染を受けてから1~3日間ほどの潜伏期間の後に、38℃以上の突然の高熱、頭痛、全身倦怠感、筋肉痛、関節痛などが現れ、咳、鼻汁、咽頭痛などの症状がこれらに続き、およそ1週間で軽快します。主な合併症としては肺炎、脳症が挙げられます。通常のかぜ症候群とは異なり急激に発症し、全身症状が強いことが特徴です。季節性インフルエンザはいったん流行が始まると、短期間に多くの人へ感染が拡がります。二次感染、合併症の予防のためにも、できるだけ早く受診することが大切です。