トリガーポイント注射
トリガーポイント注射
トリガーポイントとは患者さんの指摘する痛みの強い部位やコリのことで、筋肉が部分的に過剰収縮した状態が続くことで発生します。こむらがえりが肩や腰などに持続する状態です。過剰収縮した部分は「しこり」として触れることができ、このしこりを押すと痛みが増強します。また、筋肉は筋膜という包む膜でつつまれており、となりあう筋膜同士の癒着がおこると、痛みやコリの原因になります。繰り返しの動作や長時間同じ姿勢、ストレス状態が長く続くことでトリガーポイントや筋膜の癒着が発生します。
トリガーポイント部位に局所麻酔薬・鎮痛剤を直接注入する手技をトリガーポイント注射といい、筋膜の癒着部位に注射を行い、癒着をはがすことをハイドロリリースといいます。当院では超音波で確認しながら、トリガーポイント注射とハイドロリリースを同時に施行しております。施行時間は数分です。価格は保険適応であり3割負担のかたで手技代と薬剤料込で約400円前後となっています。(別途、初診料や検査料、再診料などは発生しますが、注射に伴う超音波検査代はかかりません。)
医学的には「頸肩腕症候群」「筋筋膜性疼痛症候群」と呼ばれます。これらは、XpやMRIなどの画像診断でははっきりしないものが多く、原因不明の痛みとして扱われていることも少なくありません。ぜひご相談ください
注射を受けた方の70〜80%は、注射直後から効果を実感できます。注射を受けられた方は「もっと早く注射をすればよかった」とおっしゃることが多く好評です。注射そのものも採血やワクチン接種の時の痛み程度です。なお、注射を受けた方で効果があまり得られない場合は、痛みの原因が筋肉以外にある可能性が高くなります。その場合、レントゲンやCT、MRIなどを実施し、痛みの他の原因を探ることになります。また、トリガーポイント注射により一度で痛みがなくなる方もいれば、一時的によくなるが再び痛みが生じる方もいらっしゃいます。そのような方は、生活習慣や仕事の作業環境などが原因となっていることが多いため、見直しが必要です。