痔ろうの病型分類(隅越分類)について
- 2025年6月3日
- 肛門外科
痔瘻は、瘻管の走行位置により分類され、隅越分類と呼ばれています。
step1 大分類 肛門周囲の筋肉との位置関係
- I型 括約筋を貫かないもの(皮下痔瘻、粘膜下痔瘻)
- II型 内括約筋を貫くもの(筋間痔瘻)
- III型 外括約筋を超えて坐骨直腸窩に至る痔瘻(坐骨直腸窩痔瘻)
- IV型 外括約筋、肛門挙筋を超えて骨盤直腸窩に至る痔瘻(骨盤直腸痔瘻)
step2 小分類 歯状線との位置関係
- 高位(H):瘻管が歯状線より口側に伸びるもの
- 低位 (L) :瘻管が歯状線より肛門側にあるもの
step3 細分類 瘻管の走行形態
- 単純(S)なもの 一本道で瘻管が続くもの
- 複雑(C)なもの 分岐があるもの および III型やIV型
以上の分類をそれぞれくみあわせて
- 筋間痔瘻(II)
- 低位(L)
- 単純なもの(S)
⇒IILSタイプの痔瘻 というように表現します。痔瘻ではIILSタイプが最も頻度が多いです