5類感染症になったコロナウイルス感染症
- 2023年5月1日
- コロナウイルス感染症
コロナウイルスは従来より「かぜ症候群」を引き起こすウイルスとして知られていました。コロナウイルスにはたくさんの種類がありますが、深刻な症状を引き起こすものにSARS(重症急性呼吸器症候群)、MERS(中東呼吸器症候群)がありました。2019年末より流行したものをCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)と呼びます。COVID-19流行初期は致死率も高く、2類感染症として扱われてきましたが、治療薬やワクチンの開発、人々も免疫も獲得しつつあり、2023年5月8日より5類感染症として扱われるようになりました。
5類感染症になったとはいえ、高齢者のかたや、基礎疾患のある患者さんにとっては依然として重症化のリスクが高いウイルスであることは変わりませんし、若い方でもコロナウイルス感染症後後遺症が問題となっています。重症化やコロナ後遺症を防ぐには感染初期に抗ウイルス薬(ラゲブリオやゾコーバなど)の投与が有効とされています。
コロナウイルス感染症の検査には①抗原検査と②PCR検査がありますが、抗原検査では発症初期にはコロナウイルスを検出できないことも多く、抗ウイルス薬の投与タイミングが遅れるリスクがあります。当院ではPCRによる迅速検査が可能です(1時間ほどで結果が判明します)。5類感染症に変更になったことにより、検査は保険診療(自己負担あり)となり、3割負担で抗原検査が約1260円、PCR検査が約2100円前後になります(2023年5月現在)